50代で家を買い替えた話

50代になって夫とは別の人生を歩みたくなり自宅を買い替えて新しい生活をスタートさせた顛末記

売買契約結ぶ(売却)

契約日について、2月の大安の日曜日を買主さんが希望したので私たちは了承しました。

場所は、通常なら買主さんのご都合に合わせてご自宅(東京)の近くで設定するケースが多いそうですが、こちらの近くに来てくださると言っていただき、私たちの仲介業者L不動産(イニシャルはアトランダムに付けています)の一室で契約することになりました。

 

当日の持ち物は

・私たち売主の実印(夫婦各々必要)

・その印鑑証明書(同じく各々)

・売却する自宅の権利証(登記識別情報通知)

・固定資産税の領収書

・本人確認書類(免許証など)

・売買契約書の印紙代(10,000円)

 

忘れ物がないように何度も荷物を確認しました。

 

時間は11時から。

買主さんは手付金150万円を現金で持参されるって。

いただいたら半分にして夫と分けて持ち帰る予定。

 

夫とは同居しているのですが別々に出発して現地集合💦

まあ、そういう関係性ですから…。

 

買主さんとお会いするのは久しぶりだった。我が家の内見をされたのは12月の初めころ。そのときの記録です。

ouchisumikae.hatenablog.com

 

そのときの買主さんはあまり愛想がよくなかったのでちょっぴり怖かったけど、実際に顔を合わせてみると穏やかな感じの男性でした。

 

契約書はMさんが作成していて、住所・氏名の欄に記入して印を押すだけ。

宅建業者さんが重要事項説明をするのですが、買主さん側の業者さんが説明することになっているそうで、その業者さんが説明書を読み上げるのを黙って聞く私たち。

 

契約の内容については、事前にMさんへ希望を伝えていたものの…。売り渡し日をいつにすればよいか決めかねていたので、とりあえず4月の第三週の平日を設定しておきました。

しかし契約書上の日付より実際は多少前倒しになっても、買主さんが了承すれば大丈夫だとMさんから聞いていたので、この日はその交渉をするつもりでした。

 

売り渡す日は平日でなければならない。その日に残代金を決済し、所有権移転登記を行うので平日でなければ成立しないそうなんです。

 

購入物件の引渡日と同日でなければ私の場合困ってしまうので、事前にMさんとやり取りを繰り返していたのですが、購入の契約は翌週だったので、まだ具体的なスケジュールが未定の状態。

 

本当は娘の就職や私の転勤が予定されていたので、3月中に転居して落ち着きたかったんだけど…。

 

買主さんが12月の初めに我が家を内見されてから1月の下旬に申し込みいただくまで、結構時間がかかって焦らされた気分だったのよね。

すぐに申し込んでくれれば購入のほうもどんどん動いて早く見つかったかもしれないのに😞

 

でも、このタイミングだったからこそ新居が見つかったんだから、本当に何があるかわからないものですね。

 

そんなことを考えながら、業者さんの説明を静かに聞いていました。

 

売買契約の文言、重要事項説明書の内容について読み上げられていく。

引渡日については残代金受領から7日以内で設定。

 

そのあと、物件の状況報告書を確認。

売りに出した時に自宅の不具合や壁の穴などを申告していますが、その後変わった箇所があるか。追加する箇所、修正する箇所があるかを読み上げながら確認していきます。

 

そして設備表を確認。

給湯や水回り、空調など買主に引き渡すもの、撤去するものなどを確認していきます。

 

「照明器具はどうしましょうか」

買主さん「全部置いていっていただいていいですよ」

私が購入する物件には照明器具が付いているので不要。置いていって良いなら捨てる手間がはぶけてありがたい。うなずいていたら夫が

「リビングの照明は持っていきたいなあ。買い替えたばかりだし。他の部屋の照明はいらないけど」

「それでしたらリビングだけじゃなくて全て撤去いただいたほうがいいですね。部屋によって対応が違うのは混乱を招きますし」

「そういうことにしましょう」

余計なことを言いだしやがって…。

 

このころ、粗大ごみや燃えないゴミを少しずつ処分(捨てる分量に制限があったので)していく状態だった私は結構ストレスが溜まっていて、全部捨てきれるのか?と不安になっていたんですよね。

夫はゴミに関してノータッチだったし…。

 

買主さんが引き取ってくれるなら、そのほうが有難かったのになあ…。

 

買主さん「そういえば転居先は決まったんですか?」

Mさん「はい。来週売買契約を結びます」

買主さん「それは良かったですね」にこにこ

 

ここでちょっと交渉してみよう。

 

「あの、売却日のことなんですが、もともと3月中に転居を希望して動いていたところ、なかなか物件が見つからずこのようなスケジュールになったのですが、多少の前倒しは考慮いただくというお話をいただいておりました。わがままとは思いますが、少し早めていただくことはできますでしょうか…」(声が消えそうなボリューム)

 

買主さん「そうですね。一週間くらいならまあ考えなくもないですが、3月中と言うのは厳しいですね。早くても4月第一週ですとか」

 

あっさり却下。4月第一週だともっと休みづらいからあまり意味はないし…。

 

そうですよね…。もっと早く買ってほしいなんてすごいわがままを言ったような気がする。

 

ただね。私の希望はずっとMさんには話していたし、遅くなるのはまずいけど前倒しの変更は可と以前Mさんに言われたことがあったので、相手にも伝わっていると思っていたのです。でも初めて耳にするような感じでした。

 

結局、私の3月中の転居はムリ、ということがはっきりしました。来週の購入契約はこの内容に合わせて作成することになります。

 

売主である私たちと買主さんが売買契約書に署名捺印をしました。私たちは実印です。

 

買主さんが手付金の150万円を封筒から出してMさんへ。

紙幣を数える機械があって、Mさんがそこに入れます。

「おお~!」歓声が上がる。

「銀行みたいですごいですね~」

ぴったり150枚ありました。

 

 

現金を75万ずつに分けていただき、夫と私がそれぞれ受け取った。

このあとすぐに銀行のATMへ行って預けてきたよ。

残代金も半分にして夫と私のそれぞれの口座に振り込んでいただくよう買主さんにお願いしたら快く承知してくださいました。

 

帰宅して娘に契約の内容を話すと

「えー---!3月中に引っ越せないの?ずっとそれを希望していたのに…」

4月に就職するので手伝えないかもと言います。

私自身も転勤したばかりですぐに平日の決済日に休みをとれるか不安…。

 

困った私はネットで検索したら「先行入居」という文字を見つけました。

残代金支払い前に入居することらしい。

今は誰も住んでいないんだし、売主さんが了承してくれたら可能じゃない?

 

でも、売主さんに無理なお願いをすると、せっかく買い手が競合した中で私を選んでくれたのだから、売買を止める!と言われるかもしれない。なにしろまだ申し込んだだけで売買契約を結んでいないのだから。

 

ダメもとでMさんにこっそり聞いてみよう。

 

何度も何度も文を書き直し、念のための確認だと表現を和らげてメールを送ってみました。

 

お返事は来たけどちょっとムッとしている?

 

  • 今まで多数取引をしているが先行入居は前例がない
  • 残代金支払い前の入居は許可が出ないと思う
  • 売主業者に確認しても良いが印象が悪くなることも考えられるので聞いていない
  • 購入の引渡日を売却の決済日にあわせることはできると思うので、引渡日の相談をするつもり

 

「ご要望に沿うことができず大変申し訳ございませんが、日程のご検討をお願い申し上げます」と締めくくられていました。

 

しょぼーん

 

やっぱり無茶なお願いだったのね。

 

まあ仕方ない。4月の転居なら引っ越し代も多少安くなるかもしれないし。

前向きに考えることにして、翌週の売買契約に向けて必要な準備をしました。

仲介業者の駆け引き③

内見を繰り返しても購入したい物件になかなか巡り合わなかったのですが、天皇誕生日の日に急遽見学したマンションが気に入り、ついに購入の申し込みをしました。まさかの展開に自分でもビックリです。

 

その夜、担当のMさんからメールが来たのですが、私への質問が書かれていました。

 

  • 3か月以内に医師の治療・投薬を受けたことはあるか?
  • 過去3年以内に手術又は2週間以上の治療を受けたことはあるか?

 

住宅ローンを組むときに団体信用生命保険に入れるかどうか確認したいとのことでした。

 

民間の住宅ローンは万が一の時にローン残額を保険で完済できるよう、セットで保険に加入する必要がある。

住宅ローンを借りると同時に保険に入るのだが、その際告知書の記載が必要となり、3年以内に大きな病気(手術等)をしていたり、生命や体の障害を伴うような既往症がある場合、保険の加入ができず、住宅ローンの借り入れができない場合がある。

 

そういった説明が細かく書かれており、そのために確認したいとのことでした。

 

それから、売買契約をいつ交わすか日程調整をしたいと。まだ売買が確定したわけではないけれどそれを見込んで、今のうちに調整しておきたいって。

 

売主は平日の午後を希望している。(Mさんのいる)L不動産は火・水が休業日なので、それ以外の日で希望日を教えてほしい。

 

健康状態については聞かれるのを予想していたのですが、契約の日程についてはちょっとモヤモヤした(苦笑)

 

売主さんと仲介業者さんと私。3者の日程を調整するわけですが、結局2者の予定に私が合わせなきゃいけないんですよね。私が平日働いているのはMさんご存じのはず。私はお客さんなんだけど、私の都合に合わせて土日に設定しようとはしないんですね。

 

なんだか…。私って買主なのに弱い立場なんだなと思った。

 

私は買い替えなので、売却と購入が同時進行で、両方がうまく進まないといけない。もう自宅の売却は決定しているので、もし購入がぽしゃったらスムーズな住み替えができなくなる。

せっかく気に入った物件が見つかったのだから購入したい。この購入申し込みが成立しないとまた一から始めなければならず、自宅の引き渡しに間に合うか不安。

 

他に申し込みが入るかもしれないので、譲歩は仕方ないよなあ…。

ため息をついて自分のスケジュールを確認し、3月第一週の木曜日午後ならなんとか休みがとれそうだとお伝えした(休むしかないし😞)

 

それから3日後。

Mさんからメールが来ました。

 

まず1点目は住宅ローンを申し込んだ3銀行ともに事前審査の結果、承認が下りたと。

 

そして売主から下記の連絡が入ったと。

①同日に見学をしたお客様からも購入申し込みが入った

②しかし、ローンの事前審査が承認となっていることや契約日程を売主に合わせて設定してくれたことから、私に売却することに決まった

 

やったー\(^_^)/\(^_^)/\(^_^)/

 

そんなわけで、現在は契約に向けて書類の準備を進めていると締めくくられていました。

 

ホッとした…。

やっとこれで、住み替えができるんだ。

 

やっぱりあの日遭遇したご夫婦は申し込んだのか。少しヒヤッとした。

思い起こすとあの日の見学は急遽決まったので、もし週末にしていたらあの部屋と縁がなかったわけです。これは運命だったのかしら。すごく不思議な気持ちになった。

 

Mさんには今まで不満を感じたりもしたのですが、結局願った通りに話が進んだのはMさんの手腕が発揮されたおかげかもしれません。特に購入の意思を口に出してからのMさんの進め方は正直驚いたもの。

この申し込みが成立したのも、私が知らないところで根回しとかやってくれたのかな?日程調整もその一環かしら。実際のところはわからないけど、陰で文句言ってごめんなさいという気持ちです😅

 

そんなわけでとりあえず購入が決まったので、2月末の売却のほうの契約に安心して臨めることになりました。

仲介業者の駆け引き②

ついに購入したい物件が見つかった!

急展開だったので実感が湧かなかったのですが、娘と昼食を取りながらあーだこーだと話をしました。

 

自分に言い聞かせるように「もともとあのマンションは気になっていたのよね」

「壁がお母さんの好きそうな色だったわね」と娘も同感。

 

娘は携帯で調べて「徒歩17分は遠いかもしれないけどバス停まで10分くらいで、A駅に出るバスがけっこうたくさん出ているよ。思ったより便利かもよ」

 

気持ちが高ぶった状態でMさんのいるL不動産へ向かいました。

 

到着するとMさんが待っていました。Mさんはちゃんとご飯を食べたのかな?あまり時間がなかっただろうけど…。

 

「先ほどはありがとうございました。お部屋を出たところで他のお客さんと遭遇したのですが、どういう方なんでしょうか?」

「〇〇不動産さんのお客様でしたね。担当者と立ち話をしましたが、奥様が一度見に来られて気に入られて、今日はご主人も連れてこられたそうです」

「じゃあ購入希望かもしれないんですね!」

「はい。ただし今はまだお申し込みをされておりませんのでこちらが一番です。急いで申し込みましょう」

 

早速購入申込書を記入。

「すぐファックスしますね」とMさんが部屋を出ていかれました。

戻って「今、送信いたしました。相手業者にも電話で確認しましたが、ちゃんと届いたそうです」

「じゃあこれで購入は決定でしょうか」

 

Mさんはちょっと考えて

「おそらく大丈夫だと思うのですが…。あるとしたら『現金で買う』というお客様がいるとそちらが優先されるかもしれません」

「現金ですか!」

「はい。売主にとってはそれが一番安心ですからね。ローンの場合は下りない場合もありますので。まあ個人のお客様で現金で買われる方はめったにいらっしゃいませんので大丈夫だろうと思いますが」

 

でも相続とかでお金があるかもしれないし…。一抹の不安がよぎる。

 

「念のため、ローンの仮審査を申請いたしましょう」

「ローンの仮審査?」

「お客様の年収などを申告して、ローンを組めるか事前に審査してもらうのです。複数の金融機関で仮審査をしてもらい承認をもらっておけば、売主さんも安心して売買契約を結ぶことができるのです」

 

そのあとはMさんが渡してくれたiPadに必要項目を入力していきました。内見の日は何があるかわからないため、源泉徴収票や免許証をいつも持参するようにしていたので、年収など必要項目を入力できました。

 

借りる金額はとりあえず1500万にしました。自宅の売却が3200万くらいの額ですので、その2分の1から必要経費を差し引いて、大体1500万くらいあれば余裕が持てそうだったからです。この計算もMさんのほうでやってくれました。

 

「あくまで仮審査ですので、本審査の時は金額が多少変わっても大丈夫です」とのこと。

金融機関を3つ決めて仮審査の申し込みを完了。

 

「おそらく数日で審査結果が出ますので、ご連絡いたしますね。あとは今日他の方がお申し込みするかどうかです。先ほど申し上げたように現金でのお申し込みでなければ、お客様が優先されると思いますが、売主様がどのように判断されるかわかりません」

 

とにかく何か動きがあれば連絡をくれると約束してくれました。

ちょっとハラハラするけど、運を天に任せるだけです。

今週のお題「引っ越し」

今週のお題「引っ越し」

 

はてなブログ今週のお題は「引っ越し」だそうです。

 

まさに今綴っているこのブログは引っ越しまでの道のりなのですがまだ途中だし…

 

でもせっかくのお題なのでちょっと脱線。昔の引っ越しの話です。

 

結婚してから賃貸アパートに住んでいたのですが、上の子が小学校へ入学するタイミングで新築分譲マンションを購入しました。

ちょうどそのころ私は第3子を妊娠中でした。12月に出産予定で引渡日は10月予定。

身重の体で荷造りはキツイけど、少しずつ荷物を詰めていきました。

 

あとは引っ越し業者さんが荷物を運び出せばお部屋を綺麗に掃除して大家さんに部屋をお返しする。

でも当日は慌ただしいから、事前に少しずつでも掃除して綺麗にしておきたい。窓を拭いたりドアを磨いたり。でも私の身体じゃ限界があるので夫にもっとやってほしい。

 

私がそういう話を夫にすると

「えー、別に綺麗にしなくていいんじゃないの?どうせ大家さんもハウスクリーニング入れるだろうし」

「それはそうだけどお世話になったんだし、少しでも感謝の気持ちを表したいじゃない」

「いやいや意味ないって。今更少し拭いても汚いのに変わりなし!」

聞く耳持たない夫でした。

私の体が身軽だったらもっとやりたいのに…。

せめて掃除機はかけようと言ったらそれは不承不承OKしてくれましたが。

 

当日。

生活に必要なものはギリギリまで使うので、朝ダンボールに詰めました。引っ越し屋さんは朝の9時に来るのでかなりせわしない感じ。

 

夫が「トイレットペーパーも入れていいよな。これ置いていってもゴミになるだけだろ」

「それはそうだね。新居で使いましょう」とダンボールに入れました。

 

そのときトイレの便器が汚れているのに気づいた私。

当時住んでいたアパートは和式のトイレだったので、身重の私は屈みたくなく、

夫に

「ちょっとトイレ汚れているから拭いてよ」

「えー?今?もうあんまり時間がないから、引っ越し屋が出ていってから軽くやるよ」という返事。

 

ダンボールに詰め終わってから、引っ越し屋さんがやってきました。

いかついおじさん3名と若い女性。いや女の子という表現のほうが合っている。

10代?と思ってしまうくらいで小柄で幼い感じの女性でした。

力仕事なのに大丈夫かな…と勝手に心配してしまったけど。

 

その女性が私の顔を見るなり言うのです。

「あの、すみません。お手洗い貸していただけませんか?」

 

めっちゃ慌てました。

き、汚いぞ…。

ああ、掃除しておけばよかった…。

 

「あ、あの。トイレットペーパーを荷物に入れてしまって」

「あ、大丈夫です。ティッシュ持ってますから」

「あ、あの。ちょっと汚れていて…」口ごもる私。

 

「いいです。大丈夫です」

女性はトイレに入りました。

 

もうそのあとはそのことで頭がいっぱいになってしまって、引っ越しが終わった後も気になって仕方がなかった。

 

申し訳ない。

ごめんね。

汚れを放置していた私たちのことをどう思ったかしら。

ああ、綺麗にしておけばよかった。せめて汚れをトイレットペーパーで拭き取ればよかった。

 

私の頭の中を後悔の念が渦巻いていました。

 

夫に愚痴っても「向こうにとってはこんなの大したことじゃないだろ」と鼻で笑われた。

若い女性にとって大したことあると思うんだけど・・・。気分悪かっただろうな。

 

悶々とした私だったのですが、しばらくたってからふっと思ったのです。

女性にとって大勢の前で「トイレに行きたい」ってすごく言いづらいことじゃなかったかしら。それだけせっぱつまっていたかも。汚れとかどうでもよかったかもしれない。

ああ、本当に気にしていなければいいのだけど・・・。

 

そういえば彼女、ダンボール運びを一生懸命がんばっていたなあ。細い腕で荷物を持っていたなあ。おじさんたちも「こういうふうに力を入れれば持てるよ」とか教えていて、それを聞きながら一緒に運んでいたっけ。

 

中途半端な後悔よりも、そういう彼女の姿を記憶したほうがいいよね。

 

先日、現在住んでいるマンションで誰かが引っ越すらしく、引っ越し屋さんが荷物を運んでいたのだけど、その中に若い女性が一人いました。体力なさそうだったけど、周囲に質問しながら神経を使って運んでいて、ふっとあの日の女性を思い出しました。

もう20年以上前になるんだなあ。

仲介業者の駆け引き①

数日前まで候補に入れていなかったのに、検索でたまたま引っかかってきたマンションで、本命のついでに見学しようと思ったら本命のほうが相手業者の都合で見学できず、ここだけ見学することになって…。

 

見てみたら今まで見学した中で一番しっくりきた私は「ここにしようかしら」と口走ったのです。

いつもならもっと慎重になるのに…。

 

まさかこんなことになると思わなかった。

でも、縁があったのかなあ。

 

私の言葉を聞いた担当のMさんが眼鏡をきらりと光らせて(←光ったような気がした😅)

 

「では、お部屋に瑕疵がないかチェックしましょう。売主は業者ですので直せる部分は直してくれると思います」

私たち3人は部屋をまわって窓を開け閉めしたりドアを動かしたりしました。

 

ふと気づくとMさんが襖を外している😲

 

「どどどうしました?」

「何か引っかかるような感じなんですよ」

Mさん膝をついて敷居をじっくりと眺め

「なんか釘みたいなのが出ていますね。多分金づちで叩けば引っ込むでしょう。言っておきますね」とメモしてました。

 

一通り確かめてからリビングに戻り、改めてMさんとお話ししました。

「とりあえず他に瑕疵はなさそうですね。それに売主さんはリフォーム業者ですので売却後の瑕疵は1年間保証がつきます。通常は3か月が保証期間なんですけどね」

そういうものなのか…。

 

「改めて確認いたしますが、こちらを申し込まれますか?」

「はい。」

「もしよろしければこのあと弊社にお越しいただいて、お申し込みの手続きをとっていただきたいのですが大丈夫ですか?何かご予定は入っていませんか?」

「予定はないので大丈夫です」

「では午後お越しいただいて手続きいたしましょう。」

「あの…。それでちょっとご相談があるのですが、値引き交渉ってお願いできますか?うちのマンションの買主さんは40万円の値引きを希望されましたよね。幾らでも構わないんですが、少しでも安くなるとありがたいです」

「そうですね」

Mさんは資料を眺めて

「こちらのマンションは当初3000万台で売り出されていまして、そのあと2900万台に値下げされ、つい最近2800万台に下がったばかりですからお値引きは難しいかもしれませんが、これから相手に電話をしますので様子を探ってみますね」

 

Mさんはその場で売主業者さんに電話をかけて購入申し込みについていろいろとお話をしていました。

なんとなく邪魔しちゃいけないような気がしたので、私と娘は洋室をまわってもう一回チェック。

話が終わったようなので戻ると

「今のところまだお申し込みは入っていないようです。午後手続きをいたしましょう。お食事を済ませていただいてから、弊社にお越しください」

「わかりました」

「あとお値引きの件ですが、本日あと2組内見の申し込みが入っているそうですのであえて何も話しませんでした。もし他の方が購入を申し込まれましたら、そちらのお客さまが優先される可能性がありますので」

「仕方ないですね。わかりました」

「わたくしは部屋を片付けてから出ますので、お客様はどうぞお食事に行ってください。1時過ぎくらいで結構ですので、直接弊社に来ていただくようお願いいたします」

「わかりました」

 

というわけで私と娘はいったんMさんとお別れして部屋の外に出たとき、ちょうどここに入ろうとしている方たちとポーチで鉢合わせ!

 

お互いビックリして顔を見合わせたのだけど、他業者さんとそのお客さん2人(ご夫婦っぽい)でした。

内見の予定が入っているって言ってたもんな。

 

「あ、すみません。まだ早かったでしょうか」焦る他業者さん。

 

「いえ、もう見学が終わりまして帰るところです。担当業者さんが今お部屋の片付けをしていますけれど、私たちはもう出ますね」

ご夫婦ともお互いに会釈をしてお別れしました。

 

娘と下に降りながら

「やばいね。あのご夫婦も申し込むかなあ」

「きっとMさんとあの業者さんは今頃お話してるよね。どんな状況かあとで教えてもらえるかも」

 

話しながらも共用部分をチェック。綺麗に掃除されています。

自転車置き場やごみ置き場も確認しながら駅に向かいました。

 

なんだか気持ちが高ぶっている感じで…昼食は娘とがっつきました(苦笑)

何を重視するのか

直前に見学を決めた今回の物件は、当初から希望していたエリアのマンション。ターミナル駅Aの一駅先B駅から徒歩17分のマンションです。新築から13年で、リフォームされたお部屋が2800万台で売りに出ていました。

 

このマンションは年明けくらいに別の部屋が売りに出ていて、見学を申し込んだら担当のMさんに

「以前売却の相談を受けたので部屋を知っているが風通しが悪くてカビの発生が酷いのでお勧めできない」と言われたマンションです。

 

でも、今回売りに出ているお部屋は位置も階数も間取りも違う。

同じマンションでも部屋が異なれば内容も異なる。これは内見を繰り返している私の経験からわかったことです。

このマンションの外観や雰囲気などはネットで見て結構好みだと思っていました。

せっかくスケジュールが空いているし、気楽な気持ちで内見しよう。

 

本来ならこの日見学するつもりだった海の見えるマンションは担当業者がお休みで見学できないため、内見はこの一戸のみです。

 

いつもなら最寄駅でMさんの車に拾っていただくのですが、今回は「徒歩17分」を体感してみたくて

「駅からマンションまで歩いてみたいので、現地集合でお願いします」とお伝えしました。午前10時の約束です。

 

当日はとても良いお天気で、2月の割には暖かく、爽やかな風が吹いていました。

娘と駅から地図を見ながら歩きましたが、気になるほどの坂はなく、道が整備されていて歩きやすい。

まるで遊歩道のように花が植えられ、川に沿って歩く道もあり、雰囲気がいい町だなと思いました。

 

やはり広告の「徒歩17分」は私の場合20分はかかりました。でも平坦な道なので距離はあまり気になりませんでした。

 

マンション前に着くとMさんが待っていました。

 

ネットで見ていた通り、外壁の色といい、エントランスの重厚感といい、私の好みの外観でした。周辺は住宅街で静かです。

 

エレベーターで上がり、見学住戸へ。

部屋の前はポーチになっていて、門扉を開けて入ります。ちょっとした戸建感覚。

 

お部屋はリフォームされているのでフローリングが綺麗。玄関から入ると廊下で、左右に洋室が1室ずつ。少し進むとまたドアが左右にある。トイレとウォーキングクローゼットのドアです。

廊下の突き当りにLDKへの扉があり、入ると右側に洗面室・浴室。左側にカウンターキッチン。奥に進むと右手に和室。LDKと和室は南向けのベランダに面しています。

 

先に来ていたMさんは事前に窓をすべて開け放し、各部屋のドアも全部開けていたので、爽やかな風がすいすいと入ってくる。

「風通りがいいですね」

 

南向きのベランダは日当たりが良く、資料によると10㎡くらいの広さがあってゆったりした奥行き。洗濯物がたくさん干せそう。ベランダの正面には山が見えて、緑が広がっていました。

 

壁紙も床も張り替えられている。ガスコンロも取り替えてあるそうだ。

キッチンと浴室、洗面台の本体は元々綺麗だったので替えていないそうだけど、磨いてあるせいか新品同様に見えた。

 

各室を回って一つ一つ見ていった。

洋室用のウォーキングクローゼットは廊下からも入れるし、広くて納戸として使えそう。

娘は携帯のアンテナが立つかチェック。

 

一通り見終わってLDKに戻りました。

娘が「すごく良いんじゃない?」と。

 

私もそう思った。

今まで見た中で一番心に響いた感じ。

 

駅近とは言えないし、もともと洋室3つの間取りを希望していたけど。

希望が100%かなっている家ではないけれど。

でも、自分が優先したい条件って何だろう。

 

今まで内見したマンションで気に入ったものは外観や眺望が良いものが多かった。日当たりや風通しも良いもの。

もしかしたら、そういう部分が自分にとって大事なのかもしれない。

それにリフォームされているのですぐに居住できる。当初から希望していたA駅周辺エリアのマンション。必要な項目をかなり網羅していると言えるかも。

 

考えている私を見守っている娘とMさん。静かに待っている感じがちょっと怖いけど💦

 

ここにしようかしら」するっと言葉が出た。

 

数日前まで候補にも載せていなかった物件だったのに、こんな展開ってアリ?

自分でも実感が湧きませんでした。

ネガティブな気持ち

前回のおさらいになってしまいますが💦

 

先日から内見を繰り返すも転居先が決まらない私でしたが、この間見学した海の見えるエリアのマンションに決めようという気持ちになってきました。

 

見学したときの記録はコチラ

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この時見学した2戸目のマンションです。

 

良いところ

①駅近(徒歩10分以内)

②広い(120㎡)

③スーパーが徒歩1分で便利

④駅へ歩く途中で海が見えて気分が良い

 

イマイチなところ

①駅からマンションまで坂を上る

②古い(築30年)

③リフォームは一部のためもっと直す必要がある

④通風が良いか不明

 

子供たちと話し合い、100%満足できるわけじゃないけど、他のマンションと比較した結果ここが一番良いかもという結論になりました。

 

でも、購入した物件に一生住むわけだし…やっぱり「本当にここで決めちゃっていいの?」と不安な気持ちがある。

もう一度見てから決断しよう。

 

いつも私は平日働いているため土日に見学しているのですが、ちょうど祝日に担当の仲介業者さんが営業しているので対応してくれることになりました。

 

「いよいよ決めるぞ」と気持ちが盛り上がっていたのですが…。

 

担当のMさんから連絡が来ました。

「前回見学したあのマンションですが、売主さんの担当業者様が休業日ということで見学できません。」

 

がーん・・・😨

 

こういうの、はしごを外されたって感じでしょうか。

 

休業日だけど特別に対応しますってならないのか(怒)←八つ当たり

 

仕方ない…。次の週末に見せてもらうことにしよう…。

 

別のマンションの見学も元々お願いしていたので、祝日はそちらだけ見せていただくことにしました。

 

なんだか、今までのパターンといいますか・・・。既視感だわ。

ここに決めようかなと思うと何かが起きてナシになるような・・・。

もしかしてこのマンションとも縁がないのかしら。

 

見学がたった数日ずれただけなのにネガティブになっていく私。

このころは結構追い詰められておりました。