50代で家を買い替えた話

50代になって夫とは別の人生を歩みたくなり自宅を買い替えて新しい生活をスタートさせた顛末記

契約更新の話し合い

約束の日にL不動産の担当Mさんが訪問されました。

もうすぐ切れる専属専任媒介契約について、話し合うためです。

 

Mさんは毎週送ってくださる営業報告書の内容について補足しながら改めて説明されました。

 

①見学の申し込みがしばらくなく、猛暑が続いているので停滞しているように見えるが閲覧数は確実に伸びている。物件を探している購入検討者は多いと思われる。

②これから迎える秋はベストシーズンなので、対策を講じれば進展するだろう。

③契約を更新していただいて、価格の見直しや新しい写真のアップなど手を入れてみたい。

 

こちらは特に異論はなかったのですが、私が気になっていたことを質問しました。

 

「X不動産からダイレクトメールが来まして、うちのマンションで物件を探しているお客さんがいるから売却を検討している方は連絡くださいという内容なんです」

 

「はあ、なるほど」Mさんの表情が一瞬引き締まったような気がする。それ以上何も言わずに、こちらの様子を見守っている感じ。

 

「連絡を入れれば売れるかもしれない、と思ったのですが。」

相変わらずソフトな物腰でうなずき、私の言葉を待っています。

 

「でもレインズにはうちの内容が出ていますし、ネットで検索すれば各種サイトに情報があるわけで、Mさんに連絡を入れれば済むはずですよね。それにうち以外の部屋も3戸売りに出ています。こういうアプローチってどう受け止めればよいのでしょう。なぜこんなことをするのでしょうか。どういう可能性が考えられますか?」

 

「X不動産さんがどういう考えでダイレクトメールを送ったのかはわかりません。ただこの方法は、自宅の売却を検討しているお客様を見つけることができます」

 

「お客様を見つける?」

 

「そうですね。本当にこのマンションを求めているお客様がいてすぐに成立させたければ、おっしゃるように弊社や他タイプの担当業者に連絡を入れればよいのです。ダイレクトメールを送る必要はありません。仮にそのお客様が求めているタイプの部屋が売りに出ていなかったのならば、希望タイプの部屋の所有者だけに絞ってダイレクトメールを送ればよいのです。私ども不動産業者は登記の内容を確認できますので、部屋の大きさも所有者様もわかりますから可能です。」

 

「じゃあ、もしかしたらそういうお客さんはいないかもしれないのですか?」

 

「さすがにそれはないでしょうが、ただ、ダイレクトメールを見て連絡をくださった方が新たな顧客になってくださる可能性が出てきます。売却を考えるということは購入も検討されている可能性がありますから、そちらの仲介も請け負えれば、私ども宅建業者にとって売買の仲介を少しでも多く担当できるとありがたいので、大きな意味があります。アトランダムにダイレクトメールを送るのは新しい顧客を開拓する一つの方策ですね」

 

ということは、もし私がX不動産に連絡をしても我が家がすぐに売れるかどうかはわからないし、仲介をさせてほしいと言われるかもしれないのか。

種まきをしている今の時点でわざわざ仲介業者を変更する必要はないしなあ…。

 

腑に落ちたのでL不動産と媒介契約を更新することにしました。

また3か月の専属専任媒介契約です。

 

価格については200万下げる提案だったのですが、秋に売買が活発化するならばもう少し様子を見たいと希望して据え置きにしました。契約期間の途中で下げることもできるので。(少しでも高く売れてほしいし…)

 

最初の契約の時は設備表のチェックなど煩雑な手続きがあったのですが、更新は「媒介契約更新申込書」という用紙に記入押印するだけで終わりです。

 

あとは「リビングの写真を撮らせてください」

 

部屋全体ではなく綺麗な箇所だけ撮っていただきました。

 

そして、「ベランダからの風景を360度カメラで撮らせてください」と。

 

慌てて夫と物干しざおなどを外して部屋に入れ、ゴチャついていたベランダを片付けたし、カーテンを閉めて部屋の中が映り込まないようにしました(苦笑)

 

実はこの日、最初は曇りだったのが話をしているうちに段々晴れてきて、綺麗な青空が出てきたんです。撮っていただいた画像をその場で再生してもらったら、太陽がキラキラとまぶしくて緑が美しく、思わず夫が「ここいいなあ。ここに住みたいなあ。売るのやめようかな」と冗談を言ってみんなで笑うという、和やかな雰囲気になりました。

 

一仕事終えた気分で自宅でのんびりしていると、夜7時過ぎにMさんから電話がかかってきて、「急な話ですが、明日の朝10:30に内見したいという申し込みが他業者様からありました」

 

本当に急すぎる(-_-;)

 

予定があるとお伝えして、別の日で検討してほしいとお願いしました。

ちなみにその方は全部で3軒検討しているそうで、そのうちの1軒が我が家であり、同じマンションの中で検討しているのはうちだけだそうなので、今までのお客さんの中では一番脈がありそうだったのですが…。やっぱ急すぎる。

 

翌日Mさんからメールが来て、「他業者様には、よろしければ別日でご相談くださいとお伝えしておきました」と。

 

これも、結局そのあと連絡は来なかったので、ご縁がなかったようです。

 

でもネットの広告が更新され、新しく撮ってもらった写真が綺麗にアップされたので、秋に向けて期待増です。これが令和2年9月初めの状況でした。