50代で家を買い替えた話

50代になって夫とは別の人生を歩みたくなり自宅を買い替えて新しい生活をスタートさせた顛末記

夫と内見

夫と一緒に物件を見学に行くのは初めてです。春に内見させていただいた時は娘と一緒でした。

と言うかここ数年、夫婦仲は悪化していたので一緒に出掛けること自体久しぶりのことでして…(苦笑)

なんかぎこちない感じでしたが、とりあえず担当Mさんと待ち合わせた駅へ一緒に行きました。11時に待ち合わせです。

 

Mさんと落ち合って車に乗せていただき、いざ出発。

最初の戸建は駅から徒歩16分、住宅街の角地に位置する築20年くらいの木造3LDKです。

 

徒歩圏内とは言え、駅からぐーっと坂を上っていきます。

 

「結構上がりますねえ」

「駅へ向かうときは坂を下っていくから楽でしょうけど、仕事が終わって帰るときは坂を上がらなければいけないから辛いかも」

道は幅広で歩道も整備されており、まっすぐ上がっていけば到着するし、坂の上の住宅地ですから開放感もそこそこあり、ちょっと気持ちいいかもと思いながら車を降りる。

 

敷地が180㎡くらい、延床面積は100㎡超。長方形で、こういうの整形地というのかな?

日当たりのいい南側の庭には立派な植木があり、綺麗に切りそろえられている。

庭師さんに手入れしてもらっているのかな?

 

庭いじりをするのが夢である夫のために、庭がある物件を探して見つけた家です。

 

「すごいねえ」と言いながら中に入りました。消毒を済ませ、Mさんが私たちのために用意してくれた使い捨てスリッパを履きます。

 

一応リフォーム歴があるのだけど、使い古した感じの普通の中古戸建。

1階にはLDKと浴室・洗面所・トイレ。

水回りを取り替えているらしい。確かに他の部分と比べて色も白く綺麗。

2階に上がると洋室が3部屋。

確かにマンションと比べると、自分の部屋に入ってしまえば各人の独立性が高まる気もするけど(夫とあまり顔を合わせずに過ごせるかも)、住み替えるほどかなあ…とチラッと感じました。

 

以前娘とリフォーム済の中古戸建を見に行った時のほうがテンション上がったのだけどなぜだろう。

ここは使い込まれた感がにじみ出ているからかもしれない。

 

以前見学したときの感想です

ouchisumikae.hatenablog.com

 

夫はMさんに

「庭の植木はかなり大事にされていたんですかね。綺麗に手入れされていますね。今でも定期的に剪定している感じですよね」

「そうですね。もう居住されていませんが、売れるまでは庭師に手入れさせているのかもしれません。」

「なんだか所有者さんの思いを強く感じて、このあとを引き継ぐのはキツイ気がします」と夫は苦笑いしてた。

 

次に行ったのは、同じ最寄駅から徒歩8分と駅近物件。坂はありません。

築年数も大きさもほとんど同じです。

こちらも住宅地の角地なのですが北側で、先ほどの住宅地に比べると道も狭くごちゃごちゃした感じでした。

 

リフォーム歴はなし。床や壁は傷だらけだし、全体的にかなり手を入れないと住みづらそう。庭はありますが草ぼーぼーで形もいびつです。花壇くらいは作れそうかな。

 

ここに住む自分を想像できず夫婦とも無言になりました。

 

最後は1階と2階が完全に独立している二世帯住宅風の共同住宅です。ポストも別々、2階は外階段を上って入ります。ここも雑然とした住宅地の中に建っていました。

 

広告を見たときから予想していたのだけど、やはり造りがちゃちいし古い。しかも2階はMさんがビー玉を転がすとコロコロ…。床が若干傾いているようです。

まあ、ここは元々第一希望の二世帯住宅(売れちゃったけど)と比較するために見学を申し込んだので購入するつもりはありませんでしたが、ちょっと悲しくなりました。

 

見学を終えて、Mさんが励ますかのように

「お部屋の気になる点など購入者目線でご覧になれて良かったと思います。これからも条件を絞りながら物件を見学していかれるとよろしいのではないでしょうか」

 

Mさんとは自宅の売却のことも話し合い、種まき(告知)もかなりされたのでそろそろ価格を200万円下げよう、ということになりました。

 

Mさんに駅まで送っていただいたあと。

「周囲の環境は最初のが良かったけど坂はキツイね」と話しかけると夫は激した感じで

「庭いじりがしたいと言ったのは、あんな立派にできあがっているものを受け継いでいく意味じゃないんだよ。一から作りたかったんだよ。何もわかっていない!」

「こちらはあなたが庭が欲しいと言ったからその条件で探して提案したのに、そういう言い方はないでしょう!2人が共存できる家を一生懸命見つけようとしたのに。だったら自分でも探してよ!」

「もともと買い替えたいと言い出したのはそっちだろう!」

「今の状況が辛いのはお互い同じでしょ。だから住み替えるんじゃない」

「提案されたのは古ぼけた家ばかりで実家とあまり変わらないじゃないか。買うならやっぱり新築だ!」

「新築だと高くて買えないのよ!調べてもいないでしょう」

こんなやり取りが続き…。

 

やっぱり共存は無理

 

という結論になりました。

 

売れたらお金を半分に分けて夫婦別々になろう。決めました。

 

一周して元に戻った感じです。一周するのが早かったけど💦

 

売却は夫婦で協力して。

購入は私が単独で。

夫は実家が空き家なのですぐに買う必要はないけど、私は住む場所がなくなるので、売り買いを同時に行いたい。

 

そんな買い替えがうまくいくのか不安を感じつつ、方向性が定まったのでスッキリしました。