私が家の買い替えを考え始めたのは令和元年で、実際に動き始めたのは令和2年の2月。
初めて内見したのが2月下旬、2回目の内見が3月下旬だったのですが、ちょうどそのころ新型コロナウイルスの話題が出始めた頃でした。
なので、当時話をしていた仲介業者さんとはコロナ感染の状況を様子見して
「少し間を空けてゴールデンウイーク中に家を片付け、訪問査定に備えます」と話していったんペンディング。
そしたらついに令和2年4月7日に「緊急事態宣言」が出たんです。そのあと何回か発出されているから今はもう慣れたかもしれないけど、当時はまさしく未曽有の事態。
外出自粛とか…マスクの着用だって、その時点ではまだ着用してない人がいたのですが、一気にマスクだらけになった感じです。
好きなアーティストのライブも中止になったり、飲食店は休業したり、これからどうなってしまうのか不安な状況。
私の居住地は指定区域に入っていたので娘と「どうしよう」
「不要不急の外出は自粛したほうがよいとな」
「そもそもおうち見学させてもらえるのか?」
「今すぐ住み替えるわけじゃないしね。もっと様子を見ることにしようか」と先延ばしすることにしました。
当時担当してくれていた方が別の支店に異動したこともあり、家探しは休止状態に…。
緊急事態宣言が解除されて、さあどうしようと思っていた時に連絡をくれたのが、結局最終的に売買の仲介をしてくれたL不動産(アルファベットは任意のものです)の担当Mさんでした。
それから自宅の売却活動と新居探しが始まったわけなのですが、ゆっくりめの活動だったためなかなか具体的な話に進まず
「コロナの感染が心配する人が多いのも原因の一つかなあ…」と考えて気をもみました。
新居候補の内見希望で居住中の家には断られて(理由はそれぞれ違ったけど)、結局一度も居住者アリの家を見学できなかったし…。
感染したくないから接触を避けているとか、外から他人が入ってくると菌を持ち込まれそうで不安だとか、本当の理由を想像してしまいました。
私は自宅を訪問されるのが怖いと思わなかったけど、当時我が家に内見に来られた方は必ず玄関口で「消毒しますね」と自分に消毒液を吹きかけて、気を使いながら入ってこられました。
不動産業者さんも使い捨てスリッパを常備して、客に使わせていました。
あるとき、担当のMさんに質問したことがあります。
「コロナ騒動で不動産業界には影響が出ていますか?」
Mさんは「それがですね。私どもも緊急事態宣言が出てどうなるかと心配していたのですが、思っていたより影響がなさそうでして」
「それどころか問い合わせは増えているんですよ」
コロナの感染防止のためテレワークする方が増えたため、もっと広い家を求めたり住環境を考えるようになった人がいたり。
通勤しなくて良いから多少会社から遠くても郊外の地を求める人が増えたり。
自分の住処を改めて見直すきっかけになっているようだと。
「まあ見学されるお客様の中には、明らかに買い替えを考えていない冷やかしの方もいらっしゃいましたけど…」
「冷やかし?」
「はい。緊急事態宣言中の話ですが、お子さんのいらっしゃるご家庭で、遊びに出かけられない代わりに住宅を見学されるんですよ。気分転換にもなりますし…。」
「単なる冷やかしで買うつもりがないってわかるもんですか?」
「それはわかりますよ」とMさん不敵な笑み。その道のプロですもんね。ただ、我が家の内見に来られた方の中でも本気度の違いはなんとなく感じました。
そのあとはMさん多忙のため私の新居探しがキャンセルされたこともあったけど(苦笑)
内見したい!と希望を出しても進めてくれずイライラしたっけな。こんなときもありました。
それはともかく、結局我が家を購入してくださった方は東京の方で、郊外の広めのマンションを求めていたようで、コロナ禍であったことと私のニーズが合ってくれて無事に住み替えできました。
今現在もまだ終わらないコロナ感染ですが、不動産業界は以前より活発な感じですね。現在の我が家にも「売却しませんか?」というチラシが入ってくるし、以前住んでいたマンションの広告をたまに見ると、私が売却したときの価格よりもかなり高く売り出しているので「今ならもっと高く売れたかも」と少し複雑な気持ちになる😅
まあそのかわり、購入したマンションの価格も以前より上がっているのでプラマイゼロってとこかな。